キッチンカー・移動販売の試食見学会

移動販売の許可と資格

【自分でできる!】移動販売の許可と資格|保健所が認めるキッチンカーの作り方

移動販売の開業には、食品衛生責任者証営業許可証のふたつが必要です。

これらを取得するのは難しそうに思えるかもしれませんが、そんなことありません。

保健所に前もって、「許可を取るために必要なこと」を指導してもらい、その通りのキッチンカーに仕上げる。

キッチンカーが指導のとおり仕上がっていれば、許可されないということはまずありません。

というわけで、私のような主婦でも取れる!食品衛生責任者証営業許可証の取り方について、具体的に解説していきたいと思います。

食品衛生責任者証とは?

食品衛生責任者証とは、「飲食店・食品製造所で作る食べ物」の責任者のこと。必ず施設に一人配置しなければなりません。

まず、食品衛生責任者証というのは「人」に対する許可のことです。

キッチンカーも調理施設とみなされますので、基本的にはオーナー自身が責任者として登録することになるでしょう。

ただし、必ずしもオーナーでなくてもかまいません。

例えば奥さんやご主人がこの許可証をお持ちで、その方を責任者として申請するのであればそれでもOK。

さらに、下記の資格を持っていらっしゃる場合この許可証は免除されます。

・栄養士
・調理師
・製菓衛生師
・と畜場法に規定する衛生管理責任者
・と畜場法に規定する作業衛生責任者
・食鳥処理衛生管理者
・船舶料理士
・食品衛生管理者、もしくは食品衛生監視員となることができる資格を有する者

出典:東京都保健福祉局

これらの免許は持っていないけど飲食業を始めたいとお考えの場合には、新たに取得するようにしましょう。

営業許可証とは

営業許可証とは「保健所基準」を満たした調理施設、つまりキッチンカーそのものに付与される許可証です。

営業許可証というのは、調理製造する施設(=キッチンカー)に対する許可のことです。

この許可は調理施設それぞれが所有する必要があります。

仮にキッチンカー3台で営業するのであれば、営業許可×3台分を申請してください。

◆どこで取得したらいいの?◆

移動販売用の営業許可証は、日本全国共通の許可ではありません。

全国の中で、保健所の管轄エリアは細分化されています。

出店したいエリアを管轄する保健所にそれぞれ出向いて、許可申請する必要があるのです。

出店エリアを広げたいご希望はあるかもしれませんが、広げれば広げるほど、許可申請が必要な保健所の数も増えるということ。

これでは、手間と時間・お金(許可申請手数料)がかかりすぎてしまいますね。

そこで、まず最初に申請すべき保健所としては

・あなたの住所地を管轄する保健所
・もっとも多く出店する(であろう)エリアを管轄する保健所

のどちらかでOK。

最初に営業許可を取得した場所で出店経験を重ねながら、必要に応じてエリア拡大を考えていくほうが無難です。

あなたが希望するエリアの保健所がどこにあるのか分からない場合は、厚生労働省 保健所管轄区域案内でご確認ください。

 

さらにこの営業許可証は、販売するメニューによって

  • 菓子製造業営業許可証
  • 飲食店営業許可証
  • 喫茶店営業許可証

 

の3つに分類されます。

ランチ系メニューを販売したい方は「飲食店営業」

YUKO所長
YUKO所長
主にランチ系メニュー全般を販売する場合に取得するのが、『飲食店営業許可証』です。

取得手数料はおおよそ16,000円程度で、有効期間は5年。

以降は更新料を支払って、5年ごとの許可を継続していく仕組みです。

下記にご紹介するようなランチ系のメニューを販売したい方は、こちらの「飲食店営業許可証」を取得してください。

ハンバーガー/ホットドック/サンドイッチ/パニーニ/ホットサンド/ピザ/うどん/焼きそば/パスタ/たこ焼き/カレー/スープ/ステーキ/タコライス/唐揚げ/ローストビーフ/餃子/シュウマイ/フランクフルト/ロングポテト/ソーセージ/フォー/カオマンガイ/ロコモコ/ラーメン/オムライス など

スイーツ系メニューを販売したい方は「菓子製造業」

YUKO所長
YUKO所長
スイーツ系のメニューを販売する場合に必要なのが、『菓子製造業営業許可証』です。

取得手数料は14,000円程度で、有効期間は5年間

こちらも更新料を支払って、5年ごとの許可を継続していく仕組みです。

下記にご紹介するようなスイーツ系のメニューを販売したい方は、こちらの許可を取得しましょう。

メロンパン/アイスクリーム(製造済みのもの)/かき氷/クレープ/クロワッサンたい焼き/たい焼き/ワッフル/焼き団子/回転焼き/ドーナツ/パンケーキ/ベビーカステラ/綿菓子 など

「喫茶店営業許可証」とは?

喫茶店営業許可証とは、カップに盛り付けたアイスクリーム(既製品)の販売など、ごくごく簡易な調理過程で済むものを販売する場合の許可・・・なのですが・・。

実際に私の周り(関西地域)で、喫茶店営業の営業許可を持っている移動販売オーナーさんとか、聞いたことないです。

大抵の場合、コーヒーなどのドリンクの販売を販売されている場合は「飲食店営業許可証」を取得されています。

調理済みのお菓子やパンをキッチンカーで売る方法

YUKO所長
YUKO所長
調理済みのお菓子やパンを販売するためには、移動販売ではなく、『施設』の営業許可証が必要です。

調理済みのお菓子やパンをキッチンカーで販売することも可能です。

この場合はキッチンカーの中で調理するわけではありませんので、移動販売車としての営業許可は不要です。

その代わり、パンやお菓子の「製造所」として、施設の営業許可を取得する必要があります。

詳しくはこちら↓で解説していますのでご確認ください。

メニューを決める前に確認すべきポイント2つ

営業許可を取得すれば、移動販売で好きなメニューを販売することが可能です。

ただし以下のような制約がある場合もあるので、何でも自分の思い通りに販売できるとは限りません。

残念ながらこの点でも、保健所の指示に従わざるを得ないのです。

よって、販売メニューを確定する前に、下記の2点について保健所で確認してみてください。

①飲食店営業・菓子製造業、両方取得できるかどうか確認!

YUKO所長
YUKO所長
保健所によっては、どちらか一方しか認められない場合があるので要注意です。

例えば「焼きそば」と「かき氷」を両方販売したい場合、

  • 焼きそばの販売には「飲食店営業」
  • かき氷の販売には「菓子製造業」

の許可証が必要ですね。

この二つの許可証を取得できればいいのですが、保健所によっては

  • どちらか一方の許可証しか取得できない
  • 普通車なら両方取得できるけど、軽自動車では1種類しか取得できない

など制限が設けられている場合があります。

あなたの申請する保健所ではどうなっているか、必ず確認するようにしましょう。

②メニューの数に制限があるかどうか確認!

YUKO所長
YUKO所長
保健所によっては、「販売メニューの数」に制限がある場合もあります。

例えば京都市の場合、軽自動車では1種類のメニューしか認められません。

クレープだけ、お好み焼きだけなど。

複数のメニューの販売を希望されている方は、この点も確認してください。

キッチンカーの許可取得に必要な設備とは?

  1. 手洗い等洗浄用シンク
  2. 給水タンク・排水タンク
  3. アルコールスプレー・手洗い石鹸
  4. 冷蔵庫・冷凍庫の搭載
  5. 換気扇の設置食品や調理器具を保管する蓋付き容器
  6. ゴミ箱
  7. 運転席と販売室との間の「間仕切り」
  8. 仕込み場所

移動販売の営業許可は全国共通ではないものの、保健所でチェックされるポイントには共通する点も多くみられます。

これら7つのポイントは、どこの保健所でも必ずと言っていいほどチェックされるはずですので、各自保健所で確認してみてください。

特に、⑧の仕込み場所の確保については意外と知らない方が多く、この件で許可取得のハードルが一気に上がってしまう方もいらっしゃるようです。

順に解説していきますので、内容をご確認ください。

①手洗い・洗浄用シンク

キッチンカーには、

  • 手洗い専用に1か所
  • 調理器具洗浄用に1か所

の、合計2か所のシンク設置が義務付けられていることが多いです。

なかには3か所の設置が義務付けられる場合もありますので、各自確認してください。

形状としてはこのような↓業務用のシンクを搭載しているオーナーもいらっしゃいますし、造作で自分で手作りする人もいます。

キャンプ用品としてシンクセット↓が販売されていますので、木製天板にはめ込んでオリジナルシンクを製作することも可能です。

自分で製作したほうが安く仕上がるのはもちろんのこと。

キッチンカーという限られた空間を有効活用するためにも、シンクスペースを最小限に抑える工夫も必要です。

②給水・排水タンク

これは先に解説したシンクと合わせて使用するもので、アウトドア用品として販売されている「ポリタンク」を用意すればOKです。

ポリタンクといえば通常このようなタイプ↓をよく見かけますが、正直保管するのに邪魔になるんですよね・・・。

これから購入される方は、(保健所で問題なければ)こちら↓の小さく折りたためるポリタンクにされるといいと思います。

現場では水道が確保できない場合が多いため、営業許可証の種類に応じて搭載すべき水の容量が規定されています。

搭載義務なしのところから、100Lや200L以上の容量をもとめられるところまでさまざま。

具体的に何リットル分必要なのかを確認し、指示通りのポリタンクを購入しておきましょう。

③アルコールスプレー・手洗い石鹸

手洗い設備には必ず

  • 手洗い用の石鹸(ミューズみたいなポンプ式の物でOK)
  • 手指消毒用アルコールスプレー

の設置が必要です。

こちらも忘れないように設置しましょう。

④冷蔵庫・冷凍庫

営業許可の取得要件として、冷蔵庫・冷凍庫の搭載は必須のはずです。

ですが、例えば綿菓子の移動販売で必要になる食材である砂糖(ザラメ糖)。

これは常温で保管できるものですね。

このように、保冷を必要としない食材しか扱わない場合は、冷蔵庫の搭載義務はありません。

あくまで「使用する食材に保冷が必要かどうか」で、搭載するかしないかが決まるってことです。

ちなみに私が搭載しているのはこちら↓の業務用の台下冷凍庫。

台の上も作業台として有効活用できるので、狭い車内にはこのタイプがお勧めです。

ほかにも、キッチンカーで使える冷蔵庫・冷凍庫はたくさんあります。

こちらの記事↑で詳しく解説していますので、読んでみてください。

◆走行中でも冷蔵庫を使用できる「電源」が必要かも?!◆

冷蔵庫・冷凍庫の注意点についてもう一つお伝えしておきます。

保健所のなかには、走行中も冷蔵庫を使えるかどうか」が許可のポイントになっている場合もあります。

走行中に使用するためには、何らかの形で自家発電できる仕組みを搭載しなければいけません。

発電できる仕組みが備わっているかどうか、許可申請の時に保健所の職員によってチェックされます。

多くの場合は発電機を提示することで許可されるはずです。

ですが、特定の地域ではバッテリーやインバーターを利用した自家発電(電力自給)システムの搭載が義務化されているところもあるようです。

この場合は、お金がかかってしまいますが、システムを導入するしかないと思います。

発電機やバッテリーは高価なものが多いですので、失敗がないようにこの点も十分に確認するようにしましょう。

⑤換気扇

換気扇については設置を義務付けているところは少ないかもしれません。

おそらく「推奨」のレベルではないでしょうか。

但し私の経験上、現地調理を前提としたキッチンカーなら絶対に設置をされることをお勧めしています。

小さな換気扇でも、一つついているだけで風の流れが生まれ、断然過ごしやすい空間になりますよ。

⑥食品や調理器具を保管する蓋付き容器

販売に必要な食材や調理器具を保管するため、蓋つきの容器が必要とされる場合があります。

これは害虫やほこりを防止するためのものなので、蓋つきでないと許可されません。

衣装ケース↓でも許可されることが多いと思いますが、収納棚としてキッチンカー自体に取り付けが必要な場合もあるそうです。

こちらも保健所の指示に従ってください。

⑦ゴミ箱

蓋つきのごみ箱を設置する必要があります。

大きさに規定はありませんが、忘れずに搭載しておいてください。

⑧仕込み場所

YUKO所長
YUKO所長
移動販売の調理に必要な下処理のことを「仕込み」いい、営業許可を取得した施設で行うことを義務付けている保健所もあります。

移動販売の営業許可取得に必要な要件として、「仕込み場所」を確保できているかどうかが重要なポイントになる場合があります。

例えば、

  • クレープ粉と牛乳を混ぜ合わせてクレープ生地を作る行為
  • 焼きそばに使うキャベツを刻む行為
  • たこ焼きに使うタコを刻む行為

などなど、包丁を使って食材を切ったり、道具を使って混ぜ合わせるなどの仕込み作業が必要な場合は、営業許可を取得した「施設」で行う必要があるのです。

「施設」ですので、キッチンカー内は認められません。

この問題にどう対処したらいいのかなど、こちらの記事↓で詳しく解説しています。

必ず読んでおいてください。

YUKO所長
YUKO所長
ちなみに私の住む地域の保健所規定では、仕込み場所は必要ありません。田舎ほど保健所規定は緩いように感じます。

運転席と販売室との間に間仕切りは必要か

以上がキッチンカーの営業許可で必要になる装備のご紹介でした。

さいごに、軽自動車・普通車のボックス型の車をキッチンカーにする場合の注意事項について触れておきます。

ボックスタイプの車の場合、販売口と運転席の間が仕切られていません。

このような場合、造作で間仕切りを設置する必要があるはずです。

自分で設置するのが難しい場合は、車屋さんに相談するなどしてできれば最初から取り付けておく方が無難です。

車両が完成した後で取り付けるとなると大変ですので、キッチンカーを製作する段階で設置しておくと安心ですね。

許可取得までのながれ

①保健所に相談する

さてここからは、許可取得に至るまでの大まかな流れについて解説していきます。

まずは当該保健所に相談に行くところからスタートしますが、

  1. 売りたいメニュー
  2. 出店希望地域

の二つはあらかじめ候補をいくつか上げておいてください。

YUKO所長
YUKO所長
販売するメニューによって許可の基準は変わりますので、ある程度メニューの候補がある方が話がスムーズに進むはずです。

保健所からアドバイス・指導を受けることで、あなたの売りたいメニューや思い描く移動販売のカタチが実現可能かどうなのか分かるようになります。

最初の段階で保健所から十分リサーチを行い、確実に許可を取得できると確認できてから、レシピ開発や販売の流れなどの詳細を詰めていきましょう。

②必要な設備・物品の準備をする

必要な車両・物品・設備を調達し、保健所での許可申請当日を迎える準備をしましょう。

③保健所での申請手続き

申請を希望する日が決まったら、保健所にその旨を連絡しましょう。

担当者が不在の日もあるので、予約してから行くべきです。

当日は必要な物品をキッチンカーにすべて積み込み、保健所へGO!

到着後、キッチンカーの調理場をセッティングし、保健所職員の視察を受ける流れとなります。

◆当日の持ち物◆

  1. キッチンカーと販売設備一式(アルコールスプレーやごみ箱なども含む)
  2. 印鑑
  3. 仕込み場所の営業許可証(仕込み場所が必要な方のみ)
  4. キッチンカーの車庫証明書
  5. キッチンカーの車検証
  6. 食品衛生責任者証(お持ちの方だけ)
  7. 申請手数料

また、申請には各種書類が必要ですが、初めての方は書き方が分からないはずです。

記入したものを訂正するのは大変ですので、事前準備はオススメしません。

当日保健所で書類を受取り、職員の指導を受けながら書いていくのが効率的です。

私はいつもこのやり方で書類を仕上げていますので、事前に記入して持参したことは一度もありませんっ!

④営業許可証を受け取る

YUKO所長
YUKO所長
許可証が完成したら保健所から連絡が来ますので、認印を持って許可証の受け取りに行きましょう。

職員によるキッチンカー内のチェックを済ませ、必要な書類を提出できれば許可申請手続きは終わりです。

許可申請後、遅くとも3週間程度で営業許可証が発行され、受け取ることができるようになります。

「食品衛生責任者証」を取得していない場合は、取得の方法についても保健所から指導があると思いますので、その指示に従って取得してくださいね。

「屋号」は最初に決めておこう

YUKO所長
YUKO所長
屋号が決まっていない場合、あなたの実名を屋号として登録することになってしまいます。

許可申請の書類には屋号の記入が必要ですので、許可申請までに決めておくことをお勧めします。

もちろんあとから変更可能ですが、変更届を提出する必要がありますのでご注意ください。

因みに、屋号を複数使い分けることは、基本的には認められていません。

PL保険で安心開業!

以上が許可取得の方法とその流れとなります。

何度も言いますが、保健所の営業許可というのは日本全国共通のものではありません。

各保健所に合わせた準備ができるように、事前の確認を十分行いながら計画を進めましょう。

最後にPL保険についても触れておきます。

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初日から安心して販売するための準備も忘れないでください。