移動販売での開業に必要な冷蔵庫ですが、キッチンカーで使われる冷蔵庫は各店でまったく違ってきます。
なぜなら、取り扱う食材がお店によって異なるからです。

と思っている方でも、保健所の営業許可取得の際、職員さんから「冷蔵庫を設置してください」と言われた場合は設置せざるをえません。
そこでこの記事ではキッチンカーで使える冷蔵庫として、
- 車載用冷蔵庫
- 小型冷蔵庫
- 冷凍ストッカー
- 冷蔵ショーケース
- 台下冷蔵庫(コールドテーブル)
の5種類についてメリット&デメリットをご紹介しつつ、オススメ商品をピックアップしてご紹介していきたいと思います。
なお冷蔵庫を動かすためには電源設備が必須条件です。
キッチンカーの電源確保の方法については下記の記事で詳しく解説しているので、まだの方は先にこちらを読んでおいてくださいね。

それでは早速解説をはじめます!
キッチンカーで使える冷蔵庫①|車載用冷蔵庫
まず最初にご紹介するのが「車載用冷蔵庫」。シガーソケットから直接電源を確保できる車専用の冷蔵庫です。
このような↑シガーソケットの延長コードを活用すれば、離れた場所でも電源を確保することが可能です。
レジャーで利用されることを前提に作られていますので持ち運びしやすく、「保健所の営業許可用にとりあえず冷蔵庫を積んでおきたい。」とお考えの方にはピッタリの商品かもしれません。
車載用冷蔵庫のデメリット
車載用冷蔵庫のデメリットとしては、
- 横幅が大きく、場所を取る作りになっている
- 開閉口が上開きのため、スペースの有効活用が難しい
の2点が挙げられます。

このようなことから、車載用冷蔵庫を使う場合は
- 大きなキッチンカーの中で使う
- 現地に到着後は車外に降ろしておく
などの対策が必要かと思います。
キッチンカーで使える冷蔵庫②|小型冷蔵庫
次にご紹介するのは一般的な小型冷蔵庫です。

前述の車載用冷蔵庫は上開きのため実用性に欠けますが、このタイプの冷蔵庫であれば使い勝手はかなり良くなるはず。
車載用冷蔵庫とおなじく、「冷蔵庫はそれほど使わないけど、保健所の許可取得には必要。」という方にオススメの冷蔵庫ですね。
キッチンカーで使える冷蔵庫③|冷凍ストッカー
つぎにご紹介するのが「冷凍ストッカー」です。
例えば、
- 揚げ物屋さんで大量の冷凍食品を使用される方
- アイスクリームやかき氷を大量に保冷したい方
など大量の冷凍食品を扱う方にとって、大型ストッカータイプの冷凍庫は必須アイテムです。

さらに扉が上開きのため、冷気が逃げにくく保冷効率が良い点もメリットとなります。
逆に冷凍ストッカーの上面は作業台として使えませんので、作業スペースの工夫をする必要がありそうです。
キッチンカーで使える冷蔵庫④|冷蔵ショーケース
つぎは冷蔵ショーケースのご紹介です。
ケーキやタルトなど商品を陳列しながら保冷する場合には、この冷蔵庫がよく使われます。
ガラス張りでお客さんにも商品を選んでもらいやすい反面、キッチンカーで使うには難点も多いのが実情です。
具体的には、
- ガラス張りのため、保冷効果がやや劣る
- (走行中など)転倒しやすい形状である
- 本体価格が高額なものが多い
などのデメリットがあり、転倒しやすい形状なので何らかの方法で十分な転倒防止対策を取るようにしましょう。
キッチンカーで使える冷蔵庫⑤|台下冷蔵庫

最後にご紹介するのが、わたしも使用している台下冷蔵(冷凍)庫でコールドテーブルとも呼ばれるものです。
このタイプの冷蔵庫は業務用として作られていて、開閉による温度上昇から回復するスピードが他の冷蔵庫よりも早いのが特徴です。
また冷蔵庫の上面を作業台にできるため、キッチンカーという限られたスペースを有効活用できるのでオススメです。
台下冷蔵庫(冷凍庫)のデメリット

逆にデメリットは、冷気が逃げやすいこと。
大量販売で頻繁に扉を開閉することにより、庫内の温度が一定に保たれにくくなる場合があります。
よって、溶けると売り物にならない「アイスクリーム」や「イタリアンジェラート」を扱う方は、コールドテーブルではなく冷凍ストッカーを選ぶ方が賢明です。
多少溶けてしまっても問題のない食材の場合は、コールドテーブル(冷凍庫)でも問題ないでしょう。
わたしが台下冷凍庫を選んだ理由
ちなみにわたしがクレープの販売で使用している冷凍庫もコールドテーブルで、こちらの商品↑を使用しています。
キッチンカーで実際に使用している冷凍庫の様子はこんな感じ↓。
(冷蔵庫ではなく)冷凍庫を選んだ理由としては、使い方次第で冷蔵庫にも冷凍庫にもなると考えたからなんですね^^
というのも業務用冷凍庫には「電源スイッチ」がついています。
そのスイッチを付けたり消したりして手動で温度調整すれば、冷蔵庫の温度(約5℃)に保つことが可能ですし、「隔測温度計」↑によって外からでも庫内の温度が確認できます。
実際の現場での使い分けとしては、
・夏場はドリンクの氷や冷凍品を保冷するために「冷凍庫」として使用する。
・そのほかの時期は食材の保冷用として「冷蔵庫」として使用する。
といった感じ。
価格は8万円ほどと高額でしたが、購入してほんとうに良かったと大満足しています。
台下冷凍庫を設置するなら奥行き45cmがおすすめ
また台下冷蔵庫を選ぶときのポイントとして、本体の奥行きを60cmと45cmのどちらにするかよく考えて選ぶことも重要だと思っています。
奥行きが大きな冷凍庫は本体が前にせり出してくることになり、
- 自分が動き回るスペース
- 荷物を積み込むスペース
が狭くなってしまうんです。
よって、キッチンカーでは45cmのもののほうが使いやすいかもしれませんね。
キッチンカーでは製氷機は使えない?!

以上がキッチンカーで使える冷蔵庫のご紹介です。
- 車載用冷蔵庫
- 小型冷蔵庫
- 冷凍ストッカー
- 冷蔵ショーケース
- 台下冷蔵庫(コールドテーブル)
のなかであなたにとって使い勝手の良いものはどれなのか、車種やキッチン部分の大きさを考えながら選んでいただけたらと思います。
あと、キッチンカーでは製氷機は使えないのでその点も注意してくださいね。
使えないというより、製氷機で作った氷をキッチンカーで使用することはできないってことなんです。
氷を作る際にも食中毒のリスクがあるとして保健所で禁止されているはずですので、氷は市販のロックアイスを使うようにしましょう。
それではまた☆